5月28日 パーキンソン病における嚥下障害の理解とアプローチの考え方~東京会場~
研修会・講習会名: パーキンソン病における嚥下障害の理解とアプローチの考え方~東京会場~
日時: 2017年5月28日(日)10:00~16:00(受付9:30 ~)
会場:
株式会社 日本印刷会館 2階会議室
東京都中央区新富1丁目16番8号
内容:
【講師】
杉下 周平 先生
高砂市民病院 リハビリテーション科 主任・言語聴覚士
【講義概要】
患肢の不使用が長引くと、感覚入力や運動出力が減少し、それに伴い対応する脳内の体部位再現領域が狭小化する。この狭小化の程度と痛みの強さは相関する。このように、慢性痛と脳の機能不全には関連がみられ、それに対するニューロリハビリテーションが積極的に開発されている。
痛みが慢性化すると末梢の原因よりも、脳の機能不全の様相が強くなる。これが痛みの認知的あるいは情動的側面である。例えば後頭頂葉が機能不全をきたすと、身体イメージ低下といったneglect-like syndromeを引き起こす。一方、島皮質、前帯状回、内側前頭前野は疼痛の情動的側面に関与する。現に、社会的痛み(心の痛み)を感じた場合にも活性化する。特に疼痛の主観的強度とこれら活動は強い相関を示す。こうした領域が過活動を起こすと、それを制御する背外側前頭前野の機能不全につながり、それに伴いうつ等の精神症状を引き起こし、それにより慢性化が継続するといった悪循環が考察されている。このように疼痛の認知的あるいは情動的側面は、慢性的な脳の機能不全として捉えられる。
したがって、これら脳機能を再組織化させて行くニューロリハビリテーションが必要であることは言うまでもない。
本講演では痛みおよび鎮痛の脳内機構を解説し、神経科学に基づいた痛みのニューロリハビリテーションの具体例を示して行く。嚥下障害についての教科書は豊富で、基礎的な知識は身に付けやすくなりました。
臨床では基礎的な知識に、根拠となるエビデンスや経験を加えて、患者のニーズに対応していくことになります。しかし、基礎的な知識に比べると、根拠や経験を取得することは難しく「どう対応すれば?」「これで正しいのか?」と疑問に思うことがあります。
今回の講義では根拠と経験をレベルアップさせ、「実践力を上げる」ことを目的とします。
講義では、嚥下障害の基礎知識を再確認し、パーキンソン病の嚥下障害の特徴を理解していきます。そして評価法は、医療機関から在宅までさまざまな場面で行うことを想定したものを提案します。
さらに、嚥下機能だけでなく、栄養管理や服薬状況を総合的に評価することが重要であることも紹介します。治療では、嚥下訓練として筋力訓練から、最新の電気治療機器まで実演を交えた実践的な内容で行います。
最後に、安全でかつ食べてもらえる嚥下食の簡単調理法と、嚥下機能を生かすための姿勢調整の方法を紹介いたします。
【プログラム】
午前
1. 飲み込む仕組みと加齢変化
2. パーキンソン病の嚥下障害の特徴
3. 嚥下障害を評価するために必要な知識について
4. 評価の効果と限界
午後
1. 栄養管理が必要な理由
2. 嚥下訓練法の実演
3. 食べてもらえる簡単嚥下食の調理法の紹介
4. 嚥下機能を生かすための姿勢調整の考え方
※プログラムは追加・変更になる場合がございます。
その他:
【受講料】12,500円(税込)
1)受講料は、当日会場にてお支払い下さい。
2)開催日を含め7日前からのキャンセルについては、キャンセル料(受講料全額)が発生いたします。
問い合わせ先:
株式会社gene
〒462-0059 名古屋市北区駒止町2-52リベルテ黒川1階
TEL:052-911-2800(セミナー担当まで)
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