2月17日 (日) 午後1時半~3時半
中野サンプラザ 研修室 10
平成30年度開講された「失語症者向け意志疎通支援者養成講習」も、残すところ3ヶ月余り、39名の受講者は熱心に取り組んでおります。
12月
2018
失語症者向け意思疎通支援者養成事業委員会より
「平成30年度東京都失語症者向け意思疎通支援者養成事業」が6月に始まり、講習は半分を終えようとしています。体調が理由で1名辞められましたが、残り39名が一度も欠席することなく、熱心に参加を続けている状況です。8月からは都内30カ所の実習地(失語症友の会、自主グループ、デイサービス、会話サロンなど)での実習も実施されています。ご協力くださった実習担当STの皆さま、本当にありがとうございます。
第3回講習「コミュニケーション支援技法」では、講師の松田江美子氏から重要な技法をロールプレイの中で学びました。豊富な経験からのちょっとしたコメントに、ST自身も「なるほど」と考えさせられました。
続く第4回講習「コミュニケーション支援技法/実習」は講師の佐藤ゆう子氏、田村洋子氏に加え10名の失語症の方を講師として招き、会話の中で様々な技法を使ってみる、というものでした。実際に失語症の方を前にすると、受講者はさらに真剣味が増し、また熱気も帯びた講習でした。ただおしゃべりに夢中になり、指導したグループ講師からは、内容の確認を書いて示せていない、など課題は残っています。
猛暑の中でしたが、第5回「身体介助の方法/実習」は理学療法士の鈴木正則氏、堀切拓己氏から、職場である東京衛生学園専門学校をお借りして学ぶ機会を得ました。
そして、第6回「外出同行支援」「派遣事業と意思疎通支援者の業務」では委員でもある黒川容輔氏が丁寧に解説し、講義後には多くの質問が出て、派遣される場合に気になることなど、活発な意見交換にもなりました。そしていよいよ、失語症当事者講師と屋外に出る第7回「外出同行支援実習」が9月30日に開催されました。講師の安保直子氏中心に、屋外での意思の確認から釣り銭の確認、振り返りまでのプログラムを準備しました。屋内での同席支援とは違う、屋外を歩き(移動し)ながらの会話や、店に入ってのやり取りにどんな支援が必要かを体験しました。間違ったものを店で注文してしまったり、知らない場所なため受講者が道を探しに行き当事者を一人残してしまったり…、学びもたくさんありました。天候の影響を考え、当日時間を調整するなど苦労もしましたが、無事に終えてほっとしています。お互いに共有すべきことを、今一度委員の中でも確認し、各友の会やサロン等での実習でも、活かしてもらえるようにしなければならないと思います。
これからの養成事業を良いものにするために、今年度は会議を重ね、準備と振り返りを、そして次年度の計画に、と忙しい9月になっています。運営に携わる委員が、次年度応用コースが増えることを考えるともっともっと必要です。(助手STをしてくださった方、ぜひ運営にもご協力ください! 関心のある方! ご連絡お待ちしています。 ishisotsu@st-toshikai.org )
中野サンプラザでの講習はあと2回となり、そろそろ次年度の応募へ向け準備する時期です。同時に東京都の事業として、失語症啓発シンポジウムを開催することにしています。下記日程で決まっております。HP等でもご案内していきますが、1人でも多くの都民に失語症を知ってもらう機会として、皆さまの職場などで周りの人たちにお声掛けください。
失語症者向け意思疎通支援者養成事業委員会より
第2回講習は6月20日に実施されました。「失語症のある人の日常生活とニーズ」は特定非営利活動法人日本失語症協議会より園田尚美事務局長が、貴重なアンケート調査結果に基づいた実態や、ご自分の体験、また協議会に寄せられた声などを加えお話しくださいました。また、「意思疎通支援者とは何か」「心構えと倫理」では言語聴覚士山本弘子氏(府中療育センター)を講師に迎え、いろいろな印象深いエピソードを交えながらあっという間の2時間でした。
来月からは支援技法などを学びます。40時間の8割を占める実習へ向けての第一歩です。ここではグループワークを重視しており、その指導にグループ講師を各回10名必要としています。受講者同士のロールプレイに加え、失語症の方を講師として迎えて会話演習を進めていく、という時間をしっかり取るように設定してあります。
8月から始まる「友の会・サロン」での実習の調整も、ようやくひと段落してきました。39名の受講者(一人体調不良にて辞退がありました)にそれぞれ6回の外部での実習を提供してもらうために、およそ20の友の会・サロンに携わるSTの皆様に協力をいただきました。普段の臨床の仕事に加え、さまざまな日程などの調整をいただき、本当に感謝いたします。この場をお借りして、あらためてお礼申し上げます。
まだ講習は始まったばかりで座学が2回ですが、今まで「失語症会話パートナー」として活躍しておられた方や、ご家族に失語症の方がいたような経験をお持ちの方もいて、早く役に立ちたい!という気持ちが強くなっているのを感じます。そのやる気が「意思疎通支援者」として働くように、私たちもいっしょに育っていく必要があります。いわゆる言語機能回復のお手伝い=訓練の支援者と勘違いしないこと、正しく話す・書く等を求めないこと、などをうまく伝えていかねばなりません。失語のある方の頭の中にある考えや意味を、うまく引き出して、自分だけではない他の誰か、第三者にうまく橋渡しする、そんなやり取りが続けられる支援者に~~ということを、3月までかけて理解・実践してもらえるように、鋭意努力してまいります。
初めてのことばかりで試行錯誤の日々ですし、次年度の講習についても同時並行して準備しなくてはなりません。ともに考えていける仲間がもっと必要です…お待ちしております。
これからも委員一同、力と知恵を結集し、着実に歩みを進めてまいりたいと思っております。皆様のご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。
失語症者向け意思疎通支援者養成事業委員会 宮田睦美
6月9日 ついに「平成30年度東京都失語症者向け意思疎通支援者養成事業」が始まりました。100名を越す応募の中から選考された40名の受講者が中野サンプラザにて、開講式・第1回講習を迎えました。事業実施主体である東京都保健福祉局障害者施策推進部からの挨拶、また特定非営利法人日本失語症協議会とその東京支部の代表の方からも励ましの言葉をいただき、様々な人々の熱い思いや期待が形となった新しい制度のもと、養成講習会が発足したこと、それを運営する責任の重さに、あらためて身の引き締まる思いでした。
第1回の講習講師は、当士会理事である津村恒平氏(中野共立病院)が務めました。講義の終わりには多くの質問が出て、受講者の意識の高さを感じました。
来年3月24日の修了式まで、全15回40時間の講習です。初めてのことばかりで試行錯誤の日々ですし、次年度の講習についても同時並行して準備しなくてはなりません。都士会の委員一同力と知恵を結集し、着実に歩みを進めてまいりたいと思っております。皆様のご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。
開講式の様子(障害者施策推進部共生社会推進担当 島倉課長 挨拶)
第1回「失語症概論」 講師ST津村恒平氏の講義に聞き入る受講者の皆さん
「友の会・サロン」での実習について、具体的に説明する会の日程が決まりましたので、お知らせいたします
日時:4月13日(金) 午後7時~午後9時
場所:中野サンプラザ 研修室3(8F)
申込方法:メールにてお申込ください。申込メールアドレスはishisotsu@st-toshikai.orgになります。参加される方の氏名と所属先をご連絡ください。
この勉強会では、実際に実習サロンとして登録していただく手順や具体的なスケジュール、実習でどういう指導をするのかについて、実践も交えて説明したいと思います。
皆様ご多用のところ恐縮ですが、お誘いあわせの上ご参加いただきたく、よろしくお願い申し上げます。
また、都士会のHPには、11月と1月の勉強会でのQ&Aを掲載しております。
こちらもよろしければご確認ください。
東京都言語聴覚士会
意志疎通支援者養成委員会
宮田睦美
「友の会・サロン」での実習について、具体的に説明する会の日程が決まりましたので、お知らせいたします
日時:3月25日(日) 午後1時~
場所:新宿区立障害者福祉センター
申込方法:メールにてお申込ください。申込メールアドレスはishisotsu@st-toshikai.orgになります。参加される方の氏名と所属先をご連絡ください。
この勉強会では、実際に実習サロンとして登録していただく手順や具体的なスケジュール、実習でどういう指導をするのかについて、実践も交えて説明したいと思います
皆様ご多用のところ恐縮ですが、お誘いあわせの上ご参加いただきたく、よろしくお願い申し上げます
また、都士会のHPには、11月と1月の勉強会でのQ&Aを掲載しております
こちらもよろしければご確認ください
東京都言語聴覚士会
意志疎通支援者養成委員会
宮田睦美
Q1.失語症者向け意志疎通支援者の実習受け入れ先について。
各友の会・サロンごとに運営の仕方も様々(STが仕事として関わる所、STがボランティアで関わる所、STは不在で当事者だけ、あるいはボランティアや会話パートナーが手伝っている所等)だと思われる。STが不在だが、失語症者が活発に活動している会、サロンに関して、何か考え(例えば、若いSTを派遣し、勉強しながら、活動も支援してもらえるようにする等)があるか?
A1.意志疎通支援の実習生にはSTによるフィードバックが必要なので、初年度はSTがいる所、STが実習生を見に行ける所を実習先として、今現在は考えている。しかし、実習生の指導者として考えられる職種は、ST等となっている。将来的には、非常に優秀な支援者を実習指導者とし、ST不在の会も実習先として考えていけたら、と思う。
Q2. 派遣について。
適切な支援のためには、失語症の方のタイプや注意点を理解していた方がよい支援につながると思う。今後、派遣の時に、どこかがそれらの情報を持ち、派遣の際の参考にしていくのか?
A2.派遣の際は、コーディネーターが間に入って調整を行う予定。失語症の方だけでなく、どのような支援者がマッチングするか、も重要になってくるので、コーディネイトが必要と考えている。そういう意味で初期の頃は、もしかしたら、(マッチングできる)支援者がいないということもあるかもしれない。
また、例えば、実際に実習サロンで支援者と失語症のある方の顔合わせが出来たらよいと思っている。とはいえ、派遣は再来年度。予算もまだ不透明。現在検討中である。
Q3.障害者手帳について
この事業は、障害者総合支援法の地域活動支援事業であるため、支援を受けたい失語症のある方は障害者手帳を持っているという縛りがあるのか?
A3.失語症のある方には手帳を持っていない人も多いので、手帳の所持には無関係と厚労省より説明があった。
Q4.受講生について
広く、一般の中から支援者を募集する、とのことだが、養成期間を終えても、この人はどうか?という素質のない方の場合はどうするのか?
A4.受講前の試験について、東京都に聞かれたが、初期は人数も必要なため、試験の実施をしないと回答した。どのような資格であっても、不適合な人は出てくる。現時点では、派遣の際に線引き(例えば、簡単な仕事のみ担当をしてもらう)等を考えている。現時点では、40時間を受講すれば、支援者として登録される。
Q5.派遣について②
派遣したら、うまくいかなかったということもありえるか?
A5.そういうこともありうる。そのため、(支援者と失語症のある方の)マッチングが必要。
また、より専門性を高めるために、次年度に専門性の高いコースも用意されている。
Q6.受講人数について
養成講座にどのくらいに人が参加すると考えているか?
A6.蓋を開けてみないとわからない。これまでボランティアとして活躍している人は大勢おり、その中で、ボランティアのまま活動の継続を希望する方もいる。モデル事業の受講者は支援者として働けるようにはなっているが、それ以外の方は、経験者であっても40時間の講座を受けないと登録されない。
受講は先着順ではなく、選考とする予定である。また、定員を超えて受講させる、ということはない。
Q7.講座の欠席について
40時間の講座の中で欠席があった場合、補講は考えているか。
A7.来年度は補講は考えていない。厚労省より8割の受講で登録が可能と言われている。とはいえ、必修に近いコマはあると考えおり、もし、それらを欠席される方がいたら、来年度同じ講義を受けることで代替とするか、等考えている。また、地震等で講座自身が中止となった場合は補講も考える。
Q1-①.実習受け入れ先について。友の会やサロンとある。各地で運営の仕方も様々だと思うが、STが仕事として関わるところ、STがボランティアでやっている所、STがおらずボランティア、会話パートナーだけの所様々だと思われる。STがいないけれど、失語症者が活発に活動しているところに関して、何か考えがあるか?例/STに入って勉強していただき、活動してもらうなど
A. 議論があり、まだ明確には決まっていないが。STがいるところで実習をと考えている。東京都内にある失語症友の会で、STが責任者として名前を連ねているところからは、協力したいというお申し出も実際きている。それだけで足りない時に、どうするかは、今後詰めていく。受講生にフィードバックするSTがいないと養成ができないので、今年は、STがいる友の会に実習をお願いする予定。今後、研修を兼ねて、若いSTを派遣することも考えていきたい。
Q1-②最近は、STが友の会に出にくい時代。これをきっかけに、若いSTを派遣して勉強してもらうとか、協議会に入るきっかけにつなげてもらえるといいな、と思う。
A..ボランティア活動は学校単位・単位の1つと考えている学生が多い中、自分の職能でボランティアが出来るということに気付かない若い人が多い。職業人として自分の臨床だけで一杯の人も多い。そんな中、目の前の患者さんの生活や家族の思いを学べる場として友の会は有効。合同サロンに自分の患者さんを連れてくることをきっかけに学んだり、退院後の生活への気づきのきっかけになったり、利用者さんに友の会を新規に紹介するきっかけになるといいな、と思う。また、合同サロンが仲間づくりのきっかけとなってもよいと思う。失語症の方も色々、選択肢の1つとして考えてもらえると嬉しい。
来年度は、STが手伝っている所、行けるSTがいる所を考えている。会話パートナー・失語症だけというところは想定外。今後、非常に優秀なパートナーさんがいる所なども考えていくと思う。(実習担当者は言語聴覚士他と書いてあるので)
Q2.適切な支援のためには、失語症の方のタイプや注意点がわかっていた方が支援につながると思う。今後派遣の時に、どこかがそのような情報を持っていて、派遣の際の参考にするのか?
A2.派遣の際は、コーディネーターが間に入って調整を行う予定。失語症の人のことだけでなく、どのような支援者がマッチングするかも重要になってくるので、コーディネイトが必要と考えている。初期の頃は、もしかしたら、支援者がいないということもあるかもしれない。例えば、実際に実習サロンで顔合わせなどが出来たらよいと思っている。とはいえ、派遣は再来年度。予算もまだ不透明。現在検討中となっている。
<事業の成り立ち・概要・スケジュール>
Q:意志疎通支援者の実習を、これまで会話パートナー等の養成に関わったことのないSTが引き受ける必要も出てくると思われる。支援者養成に関わるSTの養成講座・勉強会のようなものはあるのか?
A:現在、具体的な日程は決定していないが、意志疎通支援者の養成講座を行う前に、養成に関わるSTや関わらなくても興味のあるSTに対する説明会は考えている。
<事業の実習、事業の目指すところ>
Q:養成1年目に実習に来られ同行支援や友の会に参加した支援者が、会の参加者とうまく人間関係を築いている中、また翌年、新しい実習生が来ることがあると思う。失語症講
師として役目を果たせる当事者も限られると思うので、せっかくよい人間関係を築いてきたところに、新しい実習生が入り込む余地があるのか、心配になった。また、失語症講師には報酬も出る、ということなので同じ人が積極的に講師役を引き受ける可能性もある。今日は実習生が来るから、古い方の支援者に今日は別の方について、というのはどうなのか?とも思う。
A:事業全体を考えた時、失語症講師の方にも、意志疎通支援者の方にも次の支援者を養成する責任のようなものを感じていただきたいと思う。また、ある人に一生同じ支援者がつく、という訳ではない。ヘルパー等の他職種でも、常に同じ人がつくことに弊害もある。気の合った支援者がお休みの時に別の支援者が入れるようにした方がよいのでは?と失語症の方にお話をしたり、支援者の方にも今日は新しい支援者が来たから一緒に活動していただくよう、先輩としてアドバイスをする立場に回っていただくよう伝えることもできるのではないか。
A2:支援者についてもらいたいと積極的に思う失語症の方は、失語症講師に向いている。友の会で失語症講師をするのもよいが、是非合同実習にもご参加いただき、養成に力をお貸しいただきたいと思う。
Q:友の会・サロンに加入していない失語症の方が支援者の派遣を希望する場合、友の会・サロンに入らなければいけないのか。
A:友の会等に参加していなくても、派遣することは可能。再来年度からの派遣に向けて、現在どのようにするか検討を重ねている段階。派遣についての詳細はまだ未定でもある。
A2:先日の都道府県向けの研修会でも質問があり、友の会に参加していないと不利なのでは、という意見が出た。厚労省や研修カリキュラム作成者は、事業開始当初、何も状況のわからない失語症の方にいきなり派遣をしていくのは難しいと考えている。まずは、友の会等に参加している、様子のわかる失語症の方にマッチングする派遣から始めていくのが現実的であろう。将来的には、友の会に参加していない、参加できない失語症のある方に派遣していくのが事業の在り方だと思う。また、派遣に関して、単純に近所だから、この人の担当という訳にはいかないと思う。その失語症の方にはどういうニーズがあり、どういった支援が必要かは、言語聴覚士が入らないとわからない。担当STがいればよいが、担当がいない失語症の方も多数いる。マッチングするSTをおくことも考え中。
事業の開始初期は、一般の方だけでなく、STも失語症の方もこの事業の存在を知らない人が多い。支援者が欲しいという失語症のある方は現実的には少ないという予想もある。とはいえ、サロン・友の会等に参加していない人ももちろん、事業の対象となる。
Q:介護保険のデイサービスのグループ訓練も友の会とイコールと考えられるのか?
A:障害者事業と介護保険事業とでは事業・法律も異なるので、難しいのではないか、と最初は考えられていた。10月末の時点では、厚労省の方では実習に関しては、介護保険施設も許可する考えのようだった。介護保険施設もいれないと実習が成り立たない、数が足りないことは厚労省も認識している。そういう意味からも実習はありえるのでは、と思う。
<全体>
Q:報酬について。手話通訳の方の中には、それで生計が立つ方がいると聞く。意志疎通支援者ではどうなのか?
A:この制度を考える時、都の人に意志疎通支援者には試験をするか?と言われた。手話通訳のトップの方は非常に難関な試験があり、東京都内でもごく少数。意志疎通支援者もいずれは、試験をするようになるとよいと考えてはいるが、まずは数を養成することが大切と考えている。手話通訳者の中でも生計が立つ方はごく少数と聞く。そういったこともあり、意志疎通支援者がこれで生計を立てるのは今現在は難しいと思う。
また、失語症のある方で支援者が必要な方は多数存在するはずだが、特に初期は、実際に支援を希望するケースは多くないとも予想される。この制度が進み、希望も多く出て、いずれ生計が立てられるようになるといいなと思う。意志疎通支援者は特殊技術。この技術を生かし、例えばこの資格をとられたヘルパーの方の給与に資格手当等で上乗せがあるとよいかと思う。
Q:支援・合同実習に関わるST向けの勉強会はいつ開催されるのか?
A:まだ決まっていない。この件も含め。事業に関する情報は随時、都士会のホームページ等でお知らせする予定。また、本日参加の方々にはメールで連絡する。
(勉強会に開催日時については、本日の参加者では平日夜を希望する方が多かった)
Q:現在、神奈川県でも友の会活動に関わっている。勉強会に参加していないと実習を引き受ける等養成に関わることはできないのか。また、他県の勉強会でもよいのか。
A:不安がなければ、勉強会に出ていなくてもよいかと思う。都合がつかない場合もあるので、不安があったら別途質問をしていただければ回答もできる。実習を受けるにあたり一定のことはやっていただきたいが、勉強会に出ないからダメということはない。
また、他県に関して。厚労省が作成した養成カリキュラムがある。内容を少し変えるのは構わないが、内容を減らさないように言われている。そのため、他県とは内容が若干異なったり、実習プログラムが異なることは予想される。地域差もあるので、東京、神奈川で違うことももちろんあると思う。
Q2:東京の勉強会で説明を受けた内容と神奈川県の勉強会で受けた内容が異なった場合は?複数県に関わる場合、すべての勉強会に出るのは正直難しい。
A2:それぞれの都道府県が考える事なので、わからないことは、それぞれの都道府県に問い合わせるのが一番だと思う。東京都で勉強したことを他県でそのまま行った場合に、ちょっとした齟齬がないとはいえない。自治体のプログラムに対する考えや予算は、それぞれ異なる。東京都のプログラムや予算案は他県にもお伝えしているが、これは自分の県では行わない、といった報告も聞いた。たとえば、失語症講師への謝金についての考え方も異なる。これまで東京都で行った事業では、障害のある当事者の方にお話いただいた場合には、報酬を出すようにお願いし、通ってきた。しかし、そもそも失語症の方の支援のために行うものなので、当事者の協力にお金を出さなくてもよい、という考えの県もある。各都道府県の経済的事情、友の会の状況、STの存在感によっても異なってくるはず。関東1都7県の県士会の情報交換は進んでおり、各都県の事業の内容等は県士会レベルで把握はしているが、あくまで、他県のものは、違う事業とお考えいただくのがよい。